生態系保全と地域共生を目指してラムサール条約って何?!
青森県の東側、太平洋に面した小川原湖湖沼群の自然は美しくかつ稀有な存在です。とりわけ仏沼は、幻の鳥オオセッカに代表される多くの稀少動植物が新たな命を育むためのふるさとになっています。仏沼干拓地は、特殊な湿地環境(潟湖干潟)と特殊な農業事情によって生態系が維持されてきました。この命あふれる仏沼を次世代へと受け継ぐためには、多くの知恵と努力が必要です。保護のための学術的な技術は無論のこと、ラムサール条約や国設鳥獣保護区などの政策的な支援、環境保全型農業の普及なども欠かせないと私たちは考えます。私たちはこのシンポジュームを通して、環境保全と地域との共生を実現するための一助となりたいと考えます。
基調講演:「ラムサール条約とは」(湿地のワイズユースについて)
安藤元一先生(東京農業大学助教授・ラムサールセンター副会長)
平成16年2月7日(土)青森県三沢市公会堂3F会議室にて、第一回仏沼シンポジウムが開催されました。基調講演は「ラムサール条約とは」をテーマに安藤元一氏が琵琶湖や韓国の例をあげて説明がありました。三沢市にも世界に誇れる自然が残されている事を再認識、地元参加120名の市民が熱心に聴講しました。
パネルディスカッション「仏沼とラムサール条約」(生態系保全と地域文化との共生)
コーディネーター奈良典明 氏(弘前大学名誉教授)
パネリスト吉田耕悦 氏(三沢市助役)
千葉準一 氏(JAおいらせ酪農部部会長)
呉地正行 氏(日本雁を保護する会)
有谷昭男 氏(青森県環境パートナーシシップ)
引き続き、「仏沼とラムサール」というテーマでコーディネータを弘前大学名誉教授 奈良氏を迎え、パネリストに、三沢市助役 吉田氏・おいらせ農協 千葉氏・日本雁を保護する会 呉地氏・青森NPO環境パートナーセンター 有谷氏 が意見交換をして、持続可能な社会・地域の環境保全へ向けた活動へ新しい第一歩となりました。(麦沢)